停電・断水を想定した住宅防災計画:非常時でも生活を継続するための設備と運用 #column
夜間、突如として全照明が消え、家全体が静寂に包まれる。冷蔵庫のコンプレッサー音も止まり、蛇口からは水一滴出ない——。
このような状況は、映画や小説の中だけではありません。気象災害(台風・豪雨・大雪)、地震、さらには計画停電やインフラ工事など、多様な要因で停電・断水は発生します。
総務省消防庁の統計(令和4年度)によれば、国内で年間発生する停電件数は数万件規模にのぼり、そのうち自然災害に起因するものは全体の約4割を占めます。また、都市部の集合住宅や井戸水利用世帯では、停電が即断水に直結する事例も少なくありません。
本稿では、住宅における停電・断水リスクへの備えを、設備導入から日常の運用まで体系的に整理します。
本記事でカバーする内容
- 停電・断水が生活インフラに与える影響と構造的背景
- 停電時に必要な電力供給設備の種類と設計要件
- 断水時に有効な水資源確保手段と衛生管理
- 設備導入時の技術的・運用的留意点
- 日常運用における防災習慣の確立方法
1. 停電・断水が生活機能に及ぼす影響
停電の影響
- 照明設備全停止による視認性低下
- 冷蔵・冷凍機能停止による食品衛生リスク(夏季は4時間以内に温度上昇)
- 空調・給湯の停止(オール電化住宅では調理も不可)
- 通信機器のバッテリー枯渇による情報遮断
断水の影響
- 飲料水供給停止(成人1日3L必要)
- トイレ・洗面・洗濯・清掃の機能不全
- 給湯器稼働不可による入浴制限
連鎖的影響
停電でポンプが停止し、高層住宅や受水槽利用物件では断水を同時に発生させるケースが多発します。
2. 停電時の電力確保設備
2-1. 定置型蓄電システム
太陽光発電との併用により、自家消費と非常時供給の両立が可能。停電検知後、自動切替で重要負荷(冷蔵庫・照明・通信)に供給するタイプが推奨されます。
設計指標
- 蓄電容量:5〜10kWh(家庭用標準)
- 出力:3kW以上(冷蔵庫+照明+通信+最低限の家電稼働を想定)
- 設置場所:屋内または防水・防塵仕様の屋外
2-2. ポータブル電源
可搬性が高く、災害時の臨時電源として有効。ソーラーパネル併用で独立電源化も可能。
選定基準
- 容量:500〜2000Wh(用途により選定)
- 出力端子:AC100V、USB、DCポートの複合
- 重量・充電時間のバランス
2-3. 停電対応型非常灯
内蔵バッテリーにより停電検知で即時点灯。階段・廊下・玄関など動線部に設置し、転倒・衝突事故を防止。

2-4. 独立型ガス調理器
カセットコンロは電源不要で熱源を確保可能。ボンベは1人1日1本(3食調理想定)を目安に7日分備蓄。
3. 断水時の水資源確保設備
3-1. 屋外貯水タンク
雨水・井戸水を生活用水として利用可能。耐UV・防藻仕様が望ましい。容量は家庭規模により200〜500L。
3-2. 浄水器・携帯浄水ボトル
原水(井戸水・雨水・河川水)を飲料水に変換。逆浸透膜(RO)方式や中空糸膜方式が主流。
3-3. 水道直結型非常用タンク
常時水道水を循環させ、断水時にタンク内の水を使用可能。容量100〜500L。設置場所と水質維持管理が重要。
3-4. 簡易トイレシステム
凝固剤による排泄物固化と防臭。7日分程度を目安に備蓄。衛生面から密閉可能な保管を行う。
4. 設備導入の技術的留意点
- 電力容量計算
消費電力(W)×使用時間(h)で必要容量(Wh)を算出。安全率を20%上乗せ。 - メンテナンス周期
蓄電池:5〜10年で交換。簡易トイレ:消費期限を定期確認。 - 配置計画
非常用品は一次避難経路上に設置し、即時アクセス可能とする。
5. 平時に行う備えの習慣化
- 飲料水:成人1日3L×人数×3日分以上を常備
- モバイルバッテリーは常時満充電状態に維持
- 半年ごとの防災用品点検日を設定し、期限・動作確認を実施
- 家族全員で非常時の役割分担と操作訓練を行う
まとめ
停電・断水は発生確率こそ日常的ではありませんが、一度発生すれば生活機能に甚大な影響を与えます。
住宅設備としての事前対策は、災害時の生活継続性(Business Continuity)の観点からも重要です。特に新築・リフォーム時は、太陽光+蓄電池システムや非常用水タンクなど、インフラ依存度を下げる設備導入の好機です。
「備え」は単なる防災ではなく、日常の快適性向上にも直結します。適切な設備選定と運用習慣を組み合わせることで、非常時でも生活の質を維持できる“レジリエントな住まい”が実現します。
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