2025年住まいの未来図!建築のプロが選ぶ7大トレンド、毎日の暮らしが変わる「心地よさ×効率」の家づくり術#column
この記事を読めば分かること
- 2025年に注目を集める7つの住宅デザイン・間取りの特徴と具体的なメリットが分かります
- 「効率的な暮らし」と「居心地の良さ」を両立させる最新の家づくりの考え方が理解できます
- 各トレンドが人気の理由と、日常生活での実際の効果が見えてきます
- 自分の家族のライフスタイルに合わせて、どのトレンドを取り入れるべきかの判断材料が得られます
- 2025年から義務化された省エネ基準と新しい補助金制度について知ることができます
はじめに
初秋の風が心地よく吹く午後、新居に帰宅した田中家。玄関の土間スペースに靴を脱がずに入り、子どもたちは学校のカバンを専用の棚に収納します。「ただいま、明かりつけて」というお父さんの声に反応して、リビングの照明が自動的につきました。キッチンからはランドリールームが見え、室内干しされた洗濯物が風に揺れています。リビングの片隅には小さな読書コーナーがあり、壁には本や写真を収納する棚が美しく調和しています。すべてが一つの階にある平屋の家は、家族みんなの気配を感じながら、それぞれが快適に過ごせる工夫に満ちています。
これが2025年、多くの家族が理想とする住まいの姿です。
家づくりは単なる「箱」を作るのではなく、あなたとあなたの家族の生活そのものをデザインすること。何十年と暮らし続ける場所だからこそ、ただ流行を追うだけではなく、本当に使いやすく心地よく感じられる工夫が必要です。
物価上昇や建築コストの高騰、そして省エネ基準の義務化など、2025年の家づくりを取り巻く環境は大きく変化しています。「何を大切にすべきか」「どんな家が自分たちに合うのか」と考えるあなたに、今最も注目されている住宅トレンドをご紹介します。自分らしい家づくりのヒントにしてくださいね。
「効率性と快適さの両立」が鍵!2025年住宅トレンドに見る新しい暮らしの価値観
春の陽光が降り注ぐ住宅展示場。ベテラン建築士の山田さんは、モデルハウスを案内しながらこう語ります。「2025年の家づくりで最も重視されているのは『効率性と快適性の調和』です。時間の効率、お金の効率、そして空間の効率。この3つがバランスよく整った家が、今求められているんです」
最近、「タイパ」と「コスパ」という言葉をよく耳にしませんか?「タイパ」は「時間対効果(Time Performance)」、「コスパ」は「コストパフォーマンス(Cost Performance)」の略。つまり、かけた時間やお金に対して、どれだけの満足や効果が得られるかという考え方です。
物価高や共働き家庭の増加、そして価値観の多様化を背景に、家づくりにおいてもこの考え方が重視されています。2025年の住宅トレンドを見ると、「無駄を省き、本当に大切なことに集中する」という思想が色濃く反映されていることが分かります。
では、具体的にどんな間取りやデザインが人気を集めているのでしょうか?それぞれの特徴とメリットを、実際の暮らしをイメージしながら見ていきましょう。
1. 「シンプルさが生むやさしさ」平屋が不動の人気!階段なしで叶える家族の安心と絆
雪の降る冬の日、平屋の家の中はほんわかと暖かい空気に包まれています。リビングでは祖母が編み物をしながらテレビを楽しみ、キッチンでは母が夕食の準備をしています。小学生の子どもたちは宿題をしながら、時々祖母に質問を投げかけています。階段の上り下りがなく、すべての部屋が一つの階にあるため、家族全員が自然と顔を合わせ、会話が生まれやすい空間になっています。
「2025年も平屋の人気は続く」と語るのは、住宅設計の専門家北村さん。2010年代後半から少しずつ人気が高まり、2022年以降はますます建築数が増加しているといいます。
平屋の最大の魅力は、そのシンプルさと暮らしやすさにあります。すべての部屋が一つの階にあるため、階段の上り下りがなく、小さな子どもからお年寄りまで、誰にとっても安全で快適な住環境を実現できます。
また、家事の面でも大きなメリットがあります。掃除機かけや洗濯物運びなど、日常の家事が一つの階で完結するので、体力的な負担が少なく、時間も短縮できます。
さらに、家族の気配を感じやすいので、自然とコミュニケーションが生まれやすく、家族の絆も深まります。将来、介護が必要になった時にも対応しやすいため、長い目で見た「タイパ」も優れています。
建物をコンパクトにまとめやすいので建築費用も抑えられるため、宮崎市のような土地に余裕があるエリアでは、特に「コンパクトな平屋」の人気が高まっています。
幅広い世代が共に暮らしやすい住まいを考えるなら、平屋は真剣に検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。
2. 「ほっと一息つける場所」ヌックでマイタイムを確保!リビングの片隅に広がる小さな幸せ
日曜の午後、リビングでは家族がそれぞれの時間を過ごしています。テレビではスポーツ中継が流れ、子どもたちは床で遊んでいます。そんな中、窓際の小さなコーナーでは、お母さんがお気に入りの椅子に座り、コーヒーを飲みながら読書を楽しんでいます。家族と同じ空間にいながらも、ほんの少しだけ「自分だけの時間」を楽しめる特別な場所があるのです。
「ヌック」とは、キッチン横やリビングの片隅などに設ける小さな空間のこと。書斎や趣味部屋を別に設けるよりも面積を取らないので、建築費用も抑えられます。「スペースパフォーマンス」に優れた工夫と言えるでしょう。
ヌックの良さは、家族と完全に分離されていないことにあります。孤独感なく、家族の気配を感じながらも、少しだけプライベートな時間を確保できるのです。
また、使い切れていないデッドスペース(無駄な空間)を有効活用できるだけでなく、リビングに変化をつけることで空間が魅力的になります。「一人の時間も大切にしたいけれど、家族と離れたくない」という現代人の微妙な心理にぴったりの空間なのです。
テレワークが増えた今、ちょっとした仕事スペースとしても活用できます。完全な書斎を設けるほどではないけれど、集中できる場所が欲しい人にも最適な選択肢です。
「家族との時間」と「自分だけの時間」のバランスを大切にしたいあなたには、このヌックがぴったりかもしれません。
3. 「家事時間が半分に」ランドリースペースで洗濯が一気に完結!効率的な動線が生む時短の秘密
朝の忙しい時間帯、佐藤さんは洗濯機から取り出した洗濯物を、すぐ横の室内物干しスペースに効率よく干していきます。昨日干した乾いた洗濯物は、物干し場所のすぐ隣にあるカウンターでたたみ、そのまま横にあるクローゼットに収納していきます。洗濯物を持って家中を歩き回る必要はなく、すべての作業が一か所で完結するのです。わずか15分で洗濯の一連の作業を終え、余った時間で朝食をゆっくり楽しむことができました。
「洗う→干す→畳む→収納する」という一連の流れをスムーズにするために、ランドリースペースを設ける家庭が急増しています。洗濯機のすぐ横に物干しスペースがあれば、重い濡れた洗濯物を持ち運ぶ負担がなくなります。
さらに畳むためのカウンターや収納スペースまであれば、洗濯に関わるすべての作業が一か所で完結します。これにより家事の時間が大幅に短縮され、自分の時間を増やすことができるのです。
特に人気を集めているのが、キッチン、浴室、脱衣所、ランドリースペースを円を描くように配置する「回遊動線」。家事をしながら家の中を何度も往復する必要がなくなり、効率がグンとアップします。
仕事と家事の両立に忙しい現代人にとって、このランドリースペースは「タイパ」を大幅に向上させる重要な要素となっています。家事の負担を減らして、自分の時間や家族との時間を増やしたいあなたには、ぜひ検討してほしい間取りの工夫です。

4. 「天候に左右されない洗濯」バルコニーレスで掃除も維持費も節約!スッキリ美しい外観という嬉しいオマケ付き
花粉が舞う春の日、多くの家ではバルコニーに干した洗濯物に花粉が付くのを心配していますが、鈴木家では室内の専用スペースに洗濯物が気持ちよく干されています。花粉はもちろん、雨や強風、PM2.5なども気にせず、いつでも洗濯ができる快適さです。外観もバルコニーがない分、すっきりとしたデザインになっており、掃除やメンテナンスの手間も省けています。
ランドリースペースの普及と共に増えているのが「バルコニーを作らない家」です。室内に物干しスペースや乾燥機があれば、わざわざ外に洗濯物を干す必要がなくなります。
バルコニーレスの最大のメリットは、天候に左右されない生活スタイルの実現です。雨の日や強風の日はもちろん、花粉が多い季節や大気汚染が気になる日でも、安心して洗濯物を干すことができます。
また、洗濯する時間帯も自由に選べるようになります。夜中や早朝でも、近所の目を気にせず洗濯物を干せるのは大きな利点です。
建築費用の面でも、バルコニーを作らない分、初期費用が抑えられます。さらに、将来的なメンテナンス費用も削減できるので、長い目で見ても「コスパ」の良さが光ります。
加えて、バルコニーの掃除という面倒な家事からも解放されるので、「タイパ」の面でも優れています。
これらの理由から、バルコニーレスは2025年の住宅では「標準的な選択肢」になりつつあります。効率的で快適な生活を求める現代人にとって、検討する価値のある選択と言えるでしょう。
5. 「地震にも安心の収納」造作収納で空間を最大限に活用!美しさと機能性を両立する収納術
大きな地震が襲った夜、多くの家庭では家具の転倒で危険な状況になりましたが、中村家では壁と一体になった収納棚がびくともせず、安心して一夜を過ごすことができました。天井まで届く本棚は家の雰囲気にぴったり合い、デッドスペースがなく収納力も抜群。まるでモデルルームのような美しい空間が、毎日の暮らしを豊かにしています。
「造作収納」とは、収納するものやスペースに合わせて、建物と一体でつくる収納家具のこと。既製品の家具と違い、空間にぴったり合わせて作れるので、無駄なスペースがなく、デザイン的にも統一感があります。
造作収納の最大の利点は安全性です。家具が壁や床にしっかりと固定されているので、地震の際に家具が倒れて怪我をする心配がありません。小さな子どもがいる家庭や高齢者と暮らす家庭では、特に重要なポイントです。
また、空間の形状に合わせてぴったり設計できるので、デッドスペースをなくし、限られた面積でも十分な収納量を確保できます。さらに、家の雰囲気に合わせたデザインにできるため、統一感のある美しい空間を作り出せるのです。
地元の腕の良い職人に依頼すれば、収納だけでなく、机や洗面台なども、スペースや使い方に合わせて現場で造作することができます。既製品では得られない、あなただけのオリジナル空間を実現できるのが魅力です。
限られた空間を最大限に活用しながら、安全で美しい住まいを実現したいあなたには、この造作収納が理想的な選択肢となるでしょう。
6. 「声で操作する未来の家」スイッチレス(IoT住宅)で暮らしが変わる!テクノロジーがもたらす快適生活
寒い冬の夕方、外出先から帰宅する前に高橋さんはスマホでお風呂とエアコンをオンにします。家に着くと、スマホをかざすだけでドアが開き、「ただいま、照明をつけて」と声をかけるとリビングが明るくなります。「今日の天気は?」と尋ねると、スマートスピーカーが明日の天気予報まで教えてくれます。寝る前には「おやすみ」の一言で、家中の電気が消え、エアコンの温度が自動調整されます。まるで映画のような暮らしが、今、現実のものとなっています。
「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」住宅とは、ITやAIを使って暮らしをよりスマートにする住宅のこと。インターネットに接続された機器を通じて、家電や設備をスマートフォンや音声で遠隔操作できます。
スイッチレス住宅の魅力は、何といっても「便利さ」と「快適さ」にあります。照明のオンオフ、エアコンの温度調整、テレビの操作など、これまで様々なスイッチやリモコンが必要だった操作が、声やスマホ一つで完結します。
例えば、ロボット掃除機が自動で床を掃除し、スマートスピーカーが天気予報や交通情報を教えてくれます。スマホで鍵の開閉ができる玄関なら、鍵を忘れる心配もなくなります。
特に注目されているのが、住宅内のエネルギー管理システム「HEMS(ヘムス)」との連動です。電気や水道の使用量を見える化したり、使いすぎる時には自動で制御したりすることで、省エネにも貢献します。
忙しい現代人の生活をサポートする技術として、このIoT住宅は今後ますます普及していくでしょう。テクノロジーを味方につけた便利で快適な暮らしを実現したいあなたには、ぴったりの選択肢です。
7. 「多目的に使えるフリースペース」土間で家族の可能性が広がる!創造性を育む特別な空間
週末の昼下がり、伊藤家の土間スペースはさまざまな活動で賑わっています。父親は自転車の整備をし、母親は大きな鉢植えの手入れをしています。子どもたちは友達を呼んで、床いっぱいに広げた紙に絵を描いています。靴のまま入れるので出入りも自由自在。汚れを気にせず創造的な活動ができる空間が、家族の生活を豊かにしています。
コンクリートやモルタル、タイルで仕上げた「土間」は、室内でありながら屋外のような使い方ができる特別な空間です。靴のまま入れて、多少汚れても気にならないので、様々な活動に適しています。
コロナ禍以降、「おうち時間を充実させる場所」として人気が急上昇した土間。物置、遊び場、DIYスペース、セカンドリビング、来客スペースなど、使い方は家族の想像力次第で無限に広がります。
土間の最大の魅力は「自由度の高さ」です。特定の用途に縛られず、その時々の家族の状況や必要に応じて使い方を変えられます。子どもが小さいときは遊び場に、成長したら趣味のスペースに、さらに将来は別の目的で使うなど、ライフステージの変化に柔軟に対応できるのです。
家族構成やライフスタイルの変化に対応できる空間を持つことは、長い目で見た時の「タイパ」「コスパ」の良さにつながります。
創造的な活動や家族の交流を大切にしたいあなたには、この土間スペースが新たな可能性を広げてくれるでしょう。
2025年から「省エネ住宅」が新たな標準に!新基準と補助金で環境にも家計にも優しい家づくり
真冬の厳しい朝、外は氷点下の気温ですが、この家の中は均一に温かく保たれています。厚い断熱材と高性能な窓が外の冷気をしっかりと遮断し、少ないエネルギーで家全体が快適な温度に保たれています。夏は涼しく、冬は暖かい。そして太陽光発電システムと高効率設備のおかげで、電気代も大幅に削減されています。環境にも家計にも優しい「省エネ住宅」が、これからの標準になるのです。
7つのトレンド以外で注目されているのが「省エネ住宅」です。快適さや環境への配慮から人気を集めてきた省エネ住宅ですが、2025年4月からは「省エネ基準への適合」が義務化されました。
これまで最高等級とされていた断熱等級4、一次エネルギー消費量等級4が、2025年からは「基本レベル」となったのです。さらに2030年までには、より高い省エネ性能を持つZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準まで基準が引き上げられる予定です。
また、2025年の補助金制度「子育てグリーン住宅支援事業」には、長期優良住宅やZEH住宅よりもさらに高い省エネ性能を持つ「GX志向型住宅」が新たに加わりました。
これらの変化により、省エネ住宅は今や「選択肢」ではなく「必須」となりつつあります。初期費用は少し高くなるかもしれませんが、長期的に見れば光熱費の削減により、総合的なコスパは優れています。
また、断熱性の高い家は室温変化が少なく、ヒートショック(急激な温度変化による体への負担)のリスクも低減されるため、健康面でのメリットも大きいのです。
地球環境への配慮と同時に、将来の家計負担や家族の健康も考えるあなたには、高い省エネ性能を持つ住宅を検討する価値があるでしょう。
まとめ:トレンドを知り、自分らしい家づくりを
桜の花が舞う春の日、完成した新居の前で記念撮影をする渡辺家。設計を担当した建築士の斉藤さんはこう語ります。「この家には2025年のトレンドを取り入れつつも、渡辺さん家族らしさが光る住まいになりました。何十年も住み続ける家だからこそ、流行だけでなく、家族の個性を大切にしたんです」
ファッションと同じように、住宅のトレンドも時代とともに変化していきます。トレンドは「その時代に合っている」「多くの人に支持されている」という証拠ですから、上手に取り入れることで、より快適な住まいを実現できます。
しかし、トレンドばかりを追いかけると、自分の生活スタイルに合わず、使いづらさを感じることもあります。また、時間が経つと家族構成や好みが変わることもあるでしょう。
本当に満足できる家を建てるためには、自分や家族のライフスタイルや価値観をしっかり考え、「何を取り入れて、何を取り入れないか」を慎重に判断することが大切です。
良い住宅設計士や工務店は、トレンドを適材適所に取り入れつつも、長い年月が経っても心地よいと感じられる住まいづくりを心がけています。2025年からの家づくりを考えているあなた、まずは自分と家族にとって何が本当に大切かを考えてみてください。それが理想の住まいへの第一歩となるのです。
1つのモデルハウスの見学時間は1時間以上をお勧めいたします。余裕を持って、当日の予定を組みましょう。
モデルハウス見学予約の
4つのメリット
✅ 1.サクサク見学
待ち時間なくスムーズに見学できるので、貴重な時間を有効活用できます。家族との大切な週末を有意義に過ごせます。
✅ 2.効率よく見学!
複数のモデルハウスをまとめて見学できるので、効率的に情報収集が可能です。自分に最適な住まいを一度に比較検討できます。
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専門知識を持ったスタッフがあなたの要望に合わせて丁寧に対応。理想の住まいを見つけるためのアドバイスが受けられます。
✅4.当日のやりとりがスムーズ
事前に質問を伝えられるので、当日の見学がスムーズに進みます。重要なポイントをしっかり確認でき、安心して見学が楽しめます。
