風格か、軽さか、防災か。 暮らしにフィットする瓦屋根を選ぼう #column

日本の風景に馴染み深い「瓦屋根」。その佇まいには、どこか安心感や懐かしさがあります。
しかし、瓦とひと口に言っても、その種類はさまざま。素材や製法によって特徴が異なり、住まいの快適さや安全性、メンテナンス性に大きく影響します。

この記事では、代表的な瓦の種類を挙げ、それぞれのメリット・デメリットを丁寧に解説。見た目の好みだけでなく、住まいの立地環境やライフスタイルに合わせた選び方のヒントをお届けします。

この記事を読めばわかること

  • 瓦屋根の主な種類とそれぞれの特徴
  • 各瓦のメリット・デメリット
  • メンテナンスや耐久性の違い
  • 瓦の重さと耐震性の関係
  • どんな家にどの瓦が合うかの判断ポイント

瓦って何でできてる?まずは素材の基本を押さえよう

瓦屋根には大きく分けて、粘土系とセメント系の2つがあります。さらに、近年では金属製の瓦風屋根材も増えており、見た目は瓦でも中身はまったく別物というケースも。

主な素材の種類:

  • 粘土瓦:伝統的な焼き物の瓦。釉薬をかけて焼いた「陶器瓦」や、無釉の「いぶし瓦」があります。
  • セメント瓦:セメントと砂を主成分とし、塗装によって着色。昭和〜平成にかけて普及。
  • 金属瓦:軽量な金属板を瓦調に加工。施工性や耐震性が評価されて近年人気。
green and yellow painted house

【陶器瓦】色あせにくく、メンテナンス性も高い万能タイプ

陶器瓦は、粘土を高温で焼き上げ、表面に釉薬を施したもの。光沢のある仕上がりで、カラーのバリエーションも豊富です。

メリット:
  • 紫外線や雨風に強く、色あせしにくい
  • 高い耐久性(耐用年数50年以上も)
  • メンテナンスがほぼ不要(塗装の必要なし)
デメリット:
  • 他の屋根材に比べて重量がある
  • 建物にかかる負担が増えるため、耐震設計とのバランスが必要

【いぶし瓦】重厚で日本建築と相性抜群、耐久性も◎

いぶし瓦は、釉薬を使わず「いぶし焼き」という製法で炭素膜を形成。銀黒の独特な光沢が特徴です。

メリット:
  • 日本家屋や和風モダンに似合う意匠性
  • 経年変化も味わいに
  • 紫外線や風雨に強く、劣化しにくい
デメリット:
  • 陶器瓦と同様に重量がある
  • 炭素膜がはがれるとムラが出ることも
  • 価格がやや高め

【セメント瓦】コストを抑えつつ、瓦らしい見た目に

セメント瓦は、砂とセメントを型に流し込んで成形し、塗装で仕上げるタイプ。かつては一般住宅でも広く採用されていました。

メリット:
  • 瓦らしい外観をリーズナブルに実現
  • 遮音性や断熱性も高め
  • 衝撃にもある程度強い
デメリット:
  • 経年劣化により塗装の剥がれや色あせが発生
  • 定期的な塗り替えなどメンテナンスが必要
  • 現在では製造が減っており、補修部材の確保が難しいことも

【金属瓦】軽さと強さで新築にもリフォームにも対応

ガルバリウム鋼板などの金属素材を瓦調に成形した屋根材。近年では、地震対策やリフォーム需要の高まりにより採用が増えています。

メリット:
  • 非常に軽量で耐震性に優れる
  • 錆びにくい処理が施されているものが多く、長寿命
  • 工期が短く、施工性が高い
デメリット:
  • 金属特有の熱伝導性があり、断熱対策が必要
  • 雨音が響きやすい(遮音シートなどで対応可能)
  • 瓦本来の重厚感にはやや欠ける

瓦の重さが家に与える影響とは?

「瓦屋根は地震に弱い」と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。

重量がある瓦は、しっかりとした耐震構造と組み合わせれば問題なし。むしろ、耐風性や耐火性に優れているため、台風や火災への備えとしても有効です。

一方で、既存の木造住宅などで瓦を新たに載せる場合は、構造計算や補強工事の必要が出てくることも。屋根の重さは、住宅全体の設計と切り離せない要素なのです。

自分の住まいに合った瓦を選ぶためのヒント

瓦選びで迷ったら、以下の視点から検討してみましょう。

  • 家のデザインとの相性:和風/洋風どちらか?外壁との色のバランスは?
  • 立地条件:台風の多い地域?雪が積もる地域?
  • メンテナンスの手間:10年ごとに塗装してもOK?なるべく手をかけたくない?
  • 重さと構造のバランス:構造的に重い瓦を支えられる?
  • 予算:新築かリフォームかによっても異なる

施工業者や設計士と相談しながら、自分たちのライフスタイルに合った素材を選びましょう。

まとめ

瓦屋根には、見た目の美しさだけでなく、断熱・遮音・耐火といった性能面でも優れた特性があります。

「重い=悪い」ではなく、適材適所で瓦を選ぶことが快適で安全な暮らしにつながります。

伝統を活かしつつ、現代の技術でアップデートされた瓦たち。家族を守る屋根として、あらためて「瓦」という選択肢を見直してみませんか?

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